葵祭の斎王代(さいおうだい)以下、女人列に参加する四十人の女性が身を清める神事。毎年、上賀茂神社と当神社の交代で行われる。 斎王とは、平安朝時代 未婚の内親王が選ばれて奉仕した。現在は代理として、京都在住の一般の方から選ばれた女性が務めている。十二単を着て神社のみたらしの池で川の水に手を浸 し、身を清める御禊(みそぎ)を行う。 古くは鴨川の河原で行われてたが、鎌倉前期に斎院の廃止と共に中断。昭和三十一年の斎王列復活により、両社の隔年 交替で行うこととなった。日時は一定しないが五月初旬、御手洗川のほとりで、葵祭に先立ち斎王代と女人列が清流に臨んでハライを受ける。 青葉こもる神域 で華やかな十二単の上に白い小忌衣(おみごろも)を召された斎王代、あどけない童女、小袿の命婦(みょうぶ)・女嬬(にょじゅう)・内侍(ないし)・女別 当など五十余名の女人列が雅楽の流れる中、進む様はまことに優美な王朝絵巻である。 この禊の儀をおえると、いよいよ葵祭は間近い。
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