率川神社(いさがわじんじゃ)は、大神神社の境外摂社で、推古天皇元年(593)鎮座という奈良市最古の神社として有名です。例祭である「三枝祭」は、 「ゆりまつり」とも呼ばれ、大宝元年(701)制定の『大宝令』には、既に国家のお祭りとして定められ、大神神社で行われる鎮花祭(はなしずめのまつり) と共に疫病を鎮めることを祈る由緒あるお祭りです。
ご祭神である「媛蹈?五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめのみこと)」は百合の花が美しく咲き誇る、三輪山の麓の狭井川(さいがわ)のほとりにお住まいに なっておられました。この縁故により後世、姫神様にお喜びいただくため酒樽に「笹百合の花」を飾り、お祭りが行われるようになったと伝えています。
笹百合は古名を「佐韋(さい)」といい、このお祭りの名前も三枝(さいくさ)の花(笹百合の花)をもっておまつりしたことによります。三枝祭は平安時代 には宮中から使いが幣物(へいもつ)を供え、神馬を献上するなど非常に重んぜられましたが、いつの間にか中絶していました。この祭典が明治14年に再興さ れ現在に至っています。
このお祭りの特色である神饌は古式による特殊神饌、また黒酒(くろき)(濁酒)・白酒(しろき)(清酒)の二種類のお酒を周囲を淡い桃色の笹百合の花で 飾られた罇(そん)(脚つきの曲桶)・缶(ほとぎ)(台付きの壺)と呼ばれる酒樽に入れて、優雅な雅楽の音にあわせ神前にお供えします。大変美しい祭典と して全国的にも有名で、この日は全国各地から参拝者が来られます。
---率川神社HPより---
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